交通新聞社様が発刊している旅の情報誌「北陸さんぽ」の3月1日発行号の企画「北陸3県の美酒・美肴」に天たつの「越前仕立て汐雲丹(しおうに)」と「さばへしこ」を掲載いただきました。
こちら福井の美酒として南部酒造場さんの「花垣特選大吟醸」、黒龍酒造さんの「黒龍 逸品」、そしてエコファームみかたさんの「BAIJOレモングラス」「若狭美水」が掲載されていました。
どちらも良いお酒です。
南部酒造場さんには先日お伺いをし、南部社長にいろいろとお酒の話を聞かせていただきました。
その際にお酒の試飲もさせていただいたのですが、本当に美味しいお酒の数々。
今年の夏(2015年夏)には天たつのパンフレットにて南部社長との対談とともに南部酒造場さんの大変おいしい特別なお酒を扱わせていただきます。
ご期待いただけたらと思います。
福井のお酒と福井の肴は特別な関係です。
福井にしかないお酒、福井にしかない肴。
どこの土地に行ってもそうなのだと思うのですが土地のお酒と肴はとても相性が良いです。
それはそこにある土や水、人によってつくられてきたものだから。
福井にしかないものはなにか、と言われましたら私はこう思います。
福井で作られてきたお酒と肴が奏でるハーモニーである、と。
他にもたくさん福井にしかない良いものはありますが、私は特にこの「お酒と肴」が奏でるハーモニーというものがここにしかない大変良いものとして強く思います。
皆様にもこのハーモニーを味わっていただけたらとても嬉しく思います。
このたびのご掲載、誠にありがとうございました。
ちょっとしたお酒の席にちょうど良い(2.3人分)天たつのお酒の肴を少しずつ詰合せしました「ちょい飲み酒肴詰合せ」のご紹介です。
中に入ります「甘海老うに漬け」は福井で取れた甘海老を甘目に調味した日本三大珍味の一つ「越前仕立て汐雲丹(しおうに)」に漬け込んだ贅沢なお酒の肴です。
「ふぐの子粕漬け」はふぐの卵巣を2年以上糠につけ毒を分解し他ものをさらに粕につけてマイルドな味わいにしたもの。「焼きへしこ」、「焼きいかへしこ」、は鯖、イカを1年間糠につけて発酵させ作る「へしこ」を切り身にし焼いたもの。塩辛さの中に深い旨味があります。
「いか黒作り」はイカの塩辛の中にイカの墨を入れコクのある塩辛に仕上げた北陸独特の塩辛です。「かに身ふりかけ」はズワイガニの身をほぐして味付けをし半乾燥させた珍味。
2,3人で食べるのにちょうど良い量かと思います。
どちらも袋をあけてそのままお酒の肴としてお召し上がりいただけます。
こちらの「ちょい飲み酒肴詰合せ」をレポートするためにお酒と一緒にいただきました
お酒は緑の一本義こと「一本義金印」。
勝山の酒造一本義久保本店の普通酒ではあるのですが、こちらでつくる燗酒はほっとするお味で大好きです。
お酒を温め、いざ酒の肴とご対面。
さすがに肴が6種あると迷うので絞りまして「甘海老うに漬け」「黒作り」「焼きいかへしこ」をいただきました。
甘海老うに漬けは甘海老の甘みがしっかりと残りつつ、汐雲丹の濃い旨味と磯の香りを併せ持ち口の中にぶわーっと旨味が広がります。
そこに熱いお酒を流し込むと、はぁー、美味い。
黒作りは口に入れた時の旨味とかみしめた時の旨味が違います。
口にいれたときは熟成した塩辛の塩辛さと旨味に加えてイカ墨のコクを感じます。
そして身をかみしめるとイカの甘みを感じる。
熟成させるために何日もおいているのにイカの甘みを感じる不思議。
そこにまた熱いお酒を流し込むと、やはり、美味い。
最後の焼きいかへしこ。
一年間糠につけて発酵させたその旨味は抜群です。
塩辛さもあるのですが、それよりもイカの旨味と発酵が醸す旨味で口の中によだれがあふれてくるのを感じます。
もぐもぐよく噛みしめたところで熱いお酒を流し込むと、最高に、美味い。
その夜は美味いお酒と肴のある土地に心より感謝いたしました。
皆様にもぜひ味わっていただけたらと思います。
先日福井で行われたひやおろしをはじめ秋に美味しい福井の地酒の試飲会「秋の地酒フェスタ」でも人気のあった「へしこ酒あらい」はへしこ鯖を福井の地酒粕に漬け込み塩を抜いて酒粕の甘みを利かせたマイルドでとても食べやすいお刺身へしこです。
「秋の地酒フェスタ」は福井市アオッサで開催され、600名弱の参加者で大変にぎわいました。
今回20の酒蔵さんがお酒を持ち寄り、10店弱の飲食ブースがならび販売をしていました。
天たつもお酒の肴を販売するブースで出させていただいたのですが、まず一番最初に売り切れたのが「へしこ酒あらい」でした。
へしこ酒あらいは鯖へしこを福井の地酒の酒粕に漬け込み塩を抜いて酒粕の甘みをきかせた天たつオリジナルのへしこです。
特徴的なのは、通常へしこは焼いて食べると美味しいのですが、へしこ酒あらいは生で食べるお刺身へしこ。
そのままスライスしてお酒の肴やお茶漬けの具材、ご飯のおかずとして食べていただけるものです。
もともとへしこは塩を強くいれて保存性を高め、米糠の中で熟成発酵をさせる昔ながらの保存食です。
へしこ酒あらいはこのへしこをさらに酒粕に漬け込み仕込みます。
酒粕に漬け込むことで塩が抜け、その分保存は短くなり賞味期限で冷蔵1か月となります。
ちなみに通常のへしこ鯖は冷蔵で6か月ほどの賞味期限となります。
先日の秋の地酒フェスタでは、あらためて福井の方はお酒を飲むときにへしこを食べるのが本当に好きなんだと思いました。
秋の地酒フェスタで販売をしていると、
「へしこないの?」
と何人ものお客さんから聞かれました。
「こちらです。」
とお勧めするとまよわず購入していただきました。
へしこは福井独特の食べ物で、初めて食べる方はとてもしょっぱく感じられるかと思います。
しかし、その塩辛さの中に乳酸菌醗酵でうまれる独特の「旨味」があり、一度食べた人がまた食べたくなる理由がそれかと思います。
へしこ酒あらいは塩こそ薄くなっているのですが、この独特の旨味はそのまま残っています。
ぜひ皆様のお酒を飲まれる際の肴に、またお茶漬けやパスタなどのお料理にもお楽しみいただけたらと思います。
へしこは福井に江戸時代より前からある、発酵食品です。
「へしこ」という名前がかわっていて耳に残りやすいのではないかと思うのですが、へしことは魚介類のぬか漬けの事で、一年間以上糠につけて魚介類を発酵させ、塩辛い中にも発酵食品独特の旨味をもつ福井の伝統食です。
鯖が有名ですが、もともと福井ではイワシのへしこがよく食べられており、昔を知る方は食卓には必ずへしこがあってご飯のおかずに食べていた、とおっしゃいます。
ちなみにへしこという名前の由来は桶に糠を入れ、魚介を押し込むさまを方言で「へしこむ」と言った事からついた名前、というのが有力ですがなにぶん昔の事ですので真偽のほどはわかりません。
天たつのへしこは200年前からへしこだけを作ってきた蔵で作っております。
土で固めたいわゆる土蔵なのですがこの土壁には神様が住んでいる、といいます。
へしこは作るお店、場所によってぜんぜん味が違います。
作り方は同じでも味が変わってくるのはこの「神様」がその蔵によって違うから。
この神様とは「菌」のことで、へしこの発酵を蔵の土壁に住む菌が助けて美味しいへしこになります。
今では菌の存在が確認できますが、昔は目に見えない物が鯖やイワシをおいしくしてくれるということで、
「この蔵には神様がすんでいる」
と考えるのも納得できます。
天たつのへしこは200年間ずっとへしこだけを作ってきた神様の贈り物です。
ぜひ初めて福井の食に触れる方や、福井をご存知の方にも天たつのへしこをお手みやげやギフトとして、もちろんご自身のお酒の肴としてもご入用いただけますと幸いでございます。
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FAX: 0776-25-1865
天たつ 若女将天野雅代です
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